ソーリーベイベー

一非常勤講師の覚え書きです。天津飯をこよなく愛しています。不定期更新です。

モンゴル3日目

7月17日(月)

キャンプ参加者のモンゴルに来る日。

朝には雨は上がっていて、地面も乾いていたので昨日できなかった山登りの下見を行う。

割と低く見えていたのだが、実際に登ってみると1時間半ほどかかった。直登ルートを選択したがもう少し楽なルートがありそうである。

山は、木が1本か2本しか生えておらず、ひたすら草原が広がっており、こういう山はあまり日本では見かけないように思う。阿蘇がイメージとしては近いか。しかしこちらで生えてる木ははカラマツだろうか、やはり針葉樹である。

途中、茶色と白と黒の山羊の群れを見た。野生の山羊というのは基本あり得なくて、草原で見る家畜は必ずどこかの誰かが飼っている。

山の向こう側にもやはり針葉樹の森と草原が広がるのみで、山のこちら側よりもっと何も無かった。

山頂からの風景。

遊牧民の中にはお金をもらってウランバートルの都市部に定住する人もいるそうだが、遊牧生活に固執する人もいる。その気持ちがこの山登りで、山の頂上に立って風に吹かれた時に、そして眼下に広がる心をどこまでも解放してくれる景色を見た時に、よく分かった。

遊牧の民として生まれ、一生を草原で、家畜と共に暮らす。そして時が来たなら死ぬ。
何千年と続けられてきたそのライフスタイルには、決して都会では到達できない、理解すらできない幸せがあるのだろう。

その幸せとは、ただ生物として生まれ、自然と共に生き、ただ生物として死にたいという人間本来の願いのようなものだろう。

お昼を済ませてチンギスハン空港に参加者を迎えに行く。特に混乱なく参加者を迎え入れられた。モンゴルの車道は右側通行なのだが迎えに行く際の車が右ハンドルの三菱デリカで、対向が来ているにも関わらず何度も反対車線に出て追い抜きを敢行しようとするので大変怖く、精神的に疲れてしまった。混乱といえばそれぐらいか。

バスはキャンプ場に午後9時半ごろ到着して、いよいよ参加者込みでのキャンプが始まった。

参加者を迎えに行く途中見た、道路を横断する山羊の群れ。