ソーリーベイベー

一非常勤講師の覚え書きです。天津飯をこよなく愛しています。不定期更新です。

『ニューシネマパラダイス』を春ちゃんと見た

先週日曜日の朝は確か8時ごろ起きた。その前、確か6時半か7時頃に春ちゃん(息子)にミルクをあげたのだ思う。記録はすぐにつけておかないと忘れてしまう。

8時ごろ僕は起きて、春ちゃんも起きて、嫁さんは起きてるのか寝てるのかわからないような格好でゴロゴロしていた。外は雨が降っていて、朝の散歩にも出られないので何か映画を見ることにした。先日プライムビデオで『ニューシネマパラダイス』を見かけて、機会があれば見たいと思っていたので、ちょうどいいと思った。春ちゃんを膝に抱えて見始めた。嫁さんは気がついていて、寝転びながら「それショートバージョン?ロングバージョン?」と聞いてきた。映画の時間は2時間ほどだと答えると、じゃあショートバージョンだと言われた。どうやらこの映画にはオリジナルの長いものと短く編集したものと二つあるらしい。嫁さんはオリジナルの方が好きなようだった。

それでちょっと映画を止めて、オリジナルの長い版が無いか確認してみたがプライムビデオでは見つけられなかった。それで、そのショートバージョンをそのまま見始めた。

僕がどんな話だっけ、とたずねると嫁さんは「ちょっと切ないような話」と答えた。僕は高校だか大学だかの時にこの映画を一回見たことがあって、その時はなぜこの映画がそんなに良く言われるのかよくわからなかった。騒がれるほどの作品ではないと思った。どんな話だったかもほとんど覚えていない。

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春ちゃんと一緒に見る。あれ…こんな映画だったっけ?

映画が始まってしばらくして、光の多い静かな作品だなと思った。春ちゃんも僕の膝の上で大人しく映画を見ていた。1時間ぐらい経ったところで春ちゃんが眠そうにしていたので抱っこに切り替えると割とすぐに寝た。その時は嫁さんも眠ってしまっていて、春ちゃんを寝間に置いた後、僕は朝9時過ぎから麦焼酎の炭酸割りを飲み始めた。映画は記憶と違っていた。気分が高揚して、酒を飲まずにはいられなくなったのだ。

そして、嫁さんが再び目を覚ました時には、呼吸ができないぐらい涙が出てしまっていた。
ずっと美しい思い出の中にいるようだった。僕の中にある故郷の風景が思い出されて、また若き日の感情をそのままもう一度体験してしまって、涙が止まらなくなった。ノスタルジアに溺れさせてくれる素晴らしい作品だった。

映画には年を取ってやっとシビれることのできる作品もあるのだと、この映画で初めて知った。



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