ソーリーベイベー

一非常勤講師の覚え書きです。天津飯をこよなく愛しています。不定期更新です。

全身麻酔から覚めた時

全身麻酔から目覚めると自然に涙が流れた。多分、生きているのが嬉しかったのだと思う。

15年前もそうだったけど、全身麻酔は死の淵にタッチして帰って来るような、そんな心もちがする。
その間夢は見ない。麻酔が効き始めると何にも抗えなくなって、ただ真っ暗になるだけだ。

麻酔から覚めた時に感じたことがあって、忘れないようにとTwitterに連発で投稿してメモをしたが、今見てみるととりとめがなくて、わけがわからない。

要約すると好きなことを何にも囚われずに思いっきりやろう、というそれだけの話だった。

だけど、自分の好きなことを好きにやっているようでいて、それがいつの間にかお金や虚栄心や、ありとあらゆるものでがんじがらめになっていたことに気づけたのは全身麻酔のおかげだったかもしれない。

多分僕は誰も求めないものをひたすら作り続けていたのだと思う。当の本人すらも求めていないものを。

本当にそれがやりたいなら何も見返りがなくてもやってるよなあ。中3から付けてる日記なんてまさにそうじゃん。
せっかく麻酔から帰って来れて、世界がそれまでより少し美しく感じられたのだから、本当に自分のやりたいことをやりましょうよ。


自分の求めるものにシンプルでいることは、存外難しいことだ。