ソーリーベイベー

一非常勤講師の覚え書きです。天津飯をこよなく愛しています。不定期更新です。

夏休み明け一発目の授業

夏休みが明けて僕は体調を崩した。
のどが痛いし咳も出る。熱も少しあるようだ。夏にひいた風邪のせいか、いつもの自分の風邪と違う。
いつもはガッと、38℃以上に熱が上がって、寝ている間に汗しこたまかいて、一日で治ってしまうというのがパターンだったのに。

今回の風邪はそれとは随分違って、変に長引く。ねっとりといやらしい風邪だ。

上海から帰ってほぼノータイムで1発目の授業。準備の暇無く、体調も悪い。体に無理がきかなくて、プリントを作るには作ったが、座って作業をするのもしんどい状況で、いつものように色んなことを調べて書き込みをすることが出来なかった。
その代わりに寝ころびながら、プリントをボーっと眺めてどんな話をするか考えた。それで思いついたことをどんどんとクロッキー帳にメモしていった。つまり1学期のプリント作りでやった、ネットを使って事細かに一つ一つ調べるということを一切しなかった。時間と体調の関係でできなかった。授業の題材は産業革命の分野だが、それをダシに全部自分で考えついたオリジナルの話だけで授業を構成した。今回の授業準備に費やした時間は、1学期のプリントを作るのに費やした時間の半分以下だ。作ったプリントも教科書をまとめただけのもの。随分と手を抜いたものだ。

しかしまあそれで、可もなく不可もなく、とりあえず50分もつ授業はできるだろうと思った。体がしんどくて不安や緊張も麻痺していた。

ところが、いざ授業が始まってみると、いまだかつてないほどにうまくいって、やんややんやの大盛況であった。


いや……なんでやねん!?

寝る間を惜しんで調べものをして、一生懸命にプリントを作って、それでも全く授業が盛り上がらないこともあるのに。なんで?

一学期に僕がやってきたことは無駄だったのか……